鏡をよく見て

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天照院虚は先生なのか?

姉さん事件です。

本誌感想です↓

みな明言しないけどお察し……。

展開がえらいことになってきました…虚のことを考える前に今までの展開について思ったことを先に書きます。

<先生が思ったより根幹だった>

先生がのぶたすに「人は思ったより自由です」の言葉を送って→それを受けてのぶたすがさぶちゃんを殺せなくて→さぶちゃんがいたから真選組が生き残った

真選組が今あるのも、元をたどれば先生がいたからだった……。

なんか……想像以上に先生が銀魂の根幹すぎて……。みんな無意識のつながりで「吉田松陽」って存在に起因してるんだなと思いました。

かなり衝撃でした…。銀時とか、村塾三人の精神が先生に依るところは分かってたとして、見廻組とか真選組もめぐりめぐって先生とつながってたとは……。

先生の影響が大きすぎるーー!いい意味でも、悪い意味でも。

もし過去に戻って生まれたばっかの先生を殺したなら、銀魂ってお話はなかったと思います。

銀時は戦場で死ぬ、高杉は家を継ぐ、桂は医者になる、のぶたすはさぶちゃんを殺す、さぶちゃんがいないから真選組は潰れる……そんな未来も有り得たんだなー…。

んーーー銀魂の主人公は銀時だけど、銀魂の物語は先生が生まれたときから始まったみたいな…そんな風に感じます…。

ていうか将軍暗殺篇を締めくくったあの名言がここでこういう風に生きてくるんだ……!ううううやっぱこの長篇前回から繋がってるなぁ。

将軍暗殺篇で高杉と銀時の関係、将軍と忍者衆の関係が描かれて、いま真選組と見廻組が描かれてて、あーシフトチェンジしてるーって思います。この焦点の切り替えがスッてしてて気持ちいいです。

<「高杉と銀時」と「さぶちゃんとのぶたす」の対比>

さぶちゃん、のぶたすの過去を読んで思ったんですけど、これって高杉と銀時の関係性ととっても似てる。

高銀の関係が「俺にはお前が、お前には俺がいる」って言葉で表されるように、さぶちゃんにはのぶたすがいて、のぶたすにはさぶちゃんがいる。

さぶちゃんの敵は自分自身で、それを斬るのがのぶたすの最後の役目、っていうのは、高杉の敵が自分自身で、それを止めるのが銀時の役目、っていうのに似てるなぁと思いました。ただ、見廻組の二人が二人とも死を望んでいるのに対して、銀時は高杉のことを護ろうとしている、ここが一つだけ違う。

その「一つだけ違う点」を、違うよって言ってあげたのが神楽ちゃんですよね。

神楽ちゃんの姿を見て、すごい銀時を見てるみたいでした。(たぶんみんな思ってた)

「みんなと出会って変わった、この地球は自由の星だ」ってセリフは、暗殺篇の神威に向かって言った「この星が、この国が、みんなが教えてくれた」ってセリフから繋がってるなーって思いました。

のぶたすとさぶちゃんの関係性を、違うよ、って言えた神楽ちゃんは、その言葉を銀時から教わってる。高杉が銀時の言葉のおかげで「まだ破門されてなかったんだな」って思えたように、神楽ちゃんの言葉がのぶたすとさぶちゃんを救おうとしている。

ここでも前回の長篇からのシフトチェンジが見れた気がしました。

<高杉の意思とさぶちゃんの意思>

つまりここでーーーー!バラガキ篇のラストのさぶちゃんの「私たちがこの瓦礫の海を更地に変える時」ってセリフのーー!意味が!

あと朧の「高杉の意思が引き継がれようとしている」ってセリフの!意味が!!

バラガキ篇のとき、さぶちゃんが高杉に向かって「私たちが」って言ったのは、あれてっきりさぶちゃんと高杉が協力して、って意味だと思ってたんですが、それは違ったみたいで…。

高杉には高杉の、さぶちゃんにはさぶちゃんの理由があって、それぞれが世界の破滅を目指してるって意味だったーーーー……。

なんていうか、将軍暗殺篇までは高杉とさぶちゃんがすごいボス感あったんですよ。それが暗殺篇で高杉の内情が語られて、今回さぶちゃんの内情が語られて、二人の行動理由が判明してしまった。ボスの立ち位置にいた二人が「駒」的な役割まで下がってきたのを感じます。

そして新たなボス爆誕っていうね…。虚さん……。

<虚の正体は誰なのか?>

つまりまさか先生じゃないだろうねって話ですよ!!!!!!

これめっっっっっちゃ色んな可能性が考えられるんですけど…

┣ ①虚=先生だよ説

┃     ┃

┃     ┣ 先生は生き返って虚になっちゃったんだよ(先生ゾンビ派)

┃     ┃ ⇒反論:虚は奈落から天導衆に出世した男であり、古くから存在している

┃     ┃  ⇒更に反論:「虚」というのは「夜右衛門」のように個人名ではなく役職名なのではないか?

┃     ┃    また、天導衆に「なった」というのは生き返ってからの話だとも考えられる

┃     ┃

┃     ┣ 先生はもともと奈落だったんだよ(先生は死んでなかった派)

┃     ┃ ⇒反論:銀時は皆の目の前で先生の首を斬った

┃     ┃  ⇒更に反論:先生の首はどこにいったのか?

┃     ┃    首を斬る描写はあるが、その後のことが描かれていない以上、

┃     ┃    入れ替わりの可能性や、別人の可能性は否定できない

┃     ┃

┃     ┗ 先生は元々奈落だったけど、逃げ出して村塾やってたんだよ(上記複合派)

┃         奈落に在籍→逃げて村塾を開く→捕まって銀時に首を斬られる→生き返る(イマココ)

┃         奈落が先生を捕まえにきた理由も、

┃         「奪うことしかしてこなかった」というセリフとも整合性がとれる

┃         ⇒反論:死者が生き返ることは、銀魂の物語のテーマに反するのではないか?

┃           オビワン篇は、「死者が生き返ること」へのアンチテーゼではなかったのか

┣ ②虚は先生じゃないよ説

┃     ┃

┃     ┣ 全くの別人だよ(空知がそう思わせてるだけ派)

┃     ┃ ⇒反論:それにしては髪型、口調が似ている。似せて描くのには何かしらの理由があるのではないか

┃     ┃  ⇒更に反論:ぶっちゃけ東城も桂も似てるやん

┃     ┃

┃     ┗ 双子の兄弟だよ(先生が悪いことするはずないもん派)

┃        先生には双子の兄弟がいて、奈落から天導衆になった吉田虚くんは弟     

┃     

┗ ③先生≒虚だよ説

       ┃

       ┗ あそこにいる虚は先生のクローンなんだよ(あまんとのちからってすげー!派)

          奈落に在籍→逃げ出して村塾を開く→捕まって銀時に首を斬られて死ぬ→クローンを作られちゃう(イマココ)

さぁどれ…………。

多分この他にもいっぱい可能性はあるだろうけども、大きく分けると「虚=先生」、「虚≠先生」、「虚≒先生」の三つに分けられると思います。

真ん中を除く二つの可能性においては、のぶたすも朧も「先生が虚として蘇った」ということを知っていて、その上で「今の虚と先生を切り離して考えている」ということが付け加えられます。

虚を見たのぶたすがあまり驚かず、淡々としていたことと、暗殺篇の朧の「松陽があの世で嘆いている」という言葉からそう考えられます。

個人的には……②のめっちゃ別人だよを願っているんですが……色んな整合性を考えると③が説得力あるのかなぁ…とか思ってます…。(クローンっていう明確な技術じゃないにしろ、ニアイコールという意味で)

そしたら先生が奈落に捕まった理由や、奪うことしかしてこなかったこの手、っていうセリフの意味も分かるもんね…。

ただ、①の「先生が生き返った」というのだけは絶対にして欲しくないんです。

今まで銀魂を読んできて、バラガキ篇の「死者に手紙なんて茶番だ」って言葉や、オビワンのことを「死体とガラクタの塊」って言った銀時のことから、銀魂っていうのは、圧倒的生の物語だなーっていうのを感じています。

オビワン篇で死者が蘇ったことがだいぶショックだったんですけど、結果的にそれは「死者が蘇って活躍する」ということへの反論として描かれていました。

もしこの虚が生き返った先生なら、「死者が生き返る」という命題の提示は一度でいいんじゃないか、っていうことと、今まで死んでいった人たちの意味がなくなるじゃないか、という疑問が生まれます。

うーん……この前「空知はアウトプットの基盤が10年ブレていない」ということを言ったばっかりなので、さすがに生き返ったよーってことは……ないと……思いたいです……。

以上感想でした。

原稿の方はネームが終わりました。これからが戦いです。