鏡をよく見て

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映画感想

万事屋よ永遠なれ 鑑賞後の感想です。

※しばらくこの記事が一番上に表示されます。

文章の追記、削除、改変、絵の追加などしてくかもしれません。

ネタバレしかないです。

感想書くにあたって分かんないとことか疑問点があったので、ぶたこさん、新堂さん、朗さんに聞きました。特にメビウスの入れ知恵は朗さんです。

ありがとー!

一言で:めっっっっっっちゃ面白かった!!!!!

こんなに笑って、こんなに泣いた映画は初めてでした。

自分の思い入れの深さもある気がするけど、それを差し引いても、笑って、泣いて、感動して、本当に面白い映画でした。

名古屋の0時上映に行ったんですが、ギャグシーンではみんな拍手しながら笑ってて、シリアスなシーン(特に魘魅の正体が分かるとこと最後攘夷4人が助けにくるとこ)では本当にみんなの息を呑む音が聞こえてきました。

あの観客のみんなと一体になって映画を楽しめるのは、劇場ならではの特権だと思います。

当たり前だけど、あのときの私の前には、私も、私以外のみんなも知らない全く新しい銀魂の物語がそこにあって、それを目の当たりにした2時間は、二度と味わえないだろう驚きと感動の連続でした。

できることなら記憶を消してまたあの感覚を味わいたいです…。

でも繰り返し見ることで分かることもあるしね!ってことで!

*ギャグについて

紅桜がさんざワーナーで引っ張ったんで、絶対今回も冒頭になんかあるなって思ってたんですけど、映画泥棒かいな……ww

ロトスコープのとこから銀魂ですよね…?あんまり自然にトレスするからどこから銀魂始まったのか分かんなかったよ!

公式の映画泥棒の映像が最近変わっちゃったのが惜しかったなぁー。あれ全く同じだったらもっと面白かったのに。

椅子に銀さんの手がかかって映画泥棒し始めたとこで会場大爆笑でしたww

あと新八も突っ込んでたけど、あそこ尺取りすぎww 銀さんが台本でばっしんばっしん叩いてるとこはほんと「もうやめたげてよ!」って感じで見てましたww

アレ勃ちぬがひどすぎてもう。大丈夫なの?あれ大丈夫なの?めっちゃ笑ったけど大丈夫なの??

ちなみに1回目に見たとき、上映前の予告映像で風立ちぬの4分特別映像が流れたんですよ。

それの後だったから余計に……ww

でも2回目見たときは風立ちぬの予告なかったんですよねー。なんでだろう?映画館とか上映時間の違いかな?

ぜひ風立ちぬの後でアレ勃ちぬを見てほしい…ww

「高杉さまー!って叫ぶやつは人生の電源も切ってやるからな」

ビクッてなった人正直に手挙げよう……ww

杉田もパンフで書いてたけど、こういうメタ的なとこも容赦なく突っ込んでくるのがほんと銀魂

3D=3ダンゴ。2●にもなって爆笑した自分が心底うらめしい。くだらねぇwwwくだらねぇけどここみんな笑ってたよww

ユーアショック→アイアムショック  ひどい。劇場でもやっちゃった。しかも神谷さん呼んじゃった。ひどい。

未来神楽ちゃんがくぎゅ使いこなしてる件。あれすごい笑ったんだけど、0巻メモ帳の空知のネームに「知らねぇ、こんな灼眼のシャナ知らねぇぇぇ!!」って書いてあったのに、本編だと「こんなボンキュッボン知らねぇ!」になってて、あぁさすがにシャナはあかんかったか…ww

河原の処刑シーン。あれ3連続でこられてお腹よじれるかと思った!!私あそこで1番笑ったかもしれないww

カーネルサンダースのくだりで桂が高杉の衣装着せたときほんと噴き出した。なんだかんだで高杉いじるのっていつも桂だよね!高杉さんちの~とかこたつの回でも言ってたし。

ていうかめっちゃ厨二病とか言われてたけど高杉泣いてええよ…?

土方があの衣装だから、もしかしたら映画版の真選組は史実と同じ道をたどるのかも、だから近藤さん捕えられてるのかも!って考察をけっこう見たし、私もそうなのかなーって思ってたんですけど。

蓋開けてみたらただのストーカーやん……wwこのガックリ感ほんとww

あと沖田のこと抜刀斉って言っちゃったりとか、エリザベスが悪夢見る系のあれだとか、あそこの処刑シーンギャグ密度濃すぎだし空知全開だしもう……何度でも見たい…。

珍さんが川で溺れて新八が介抱するとこ。ビジュアルだけでもやっちゃった感なのにあの水噴き出すのは…あかんと思った…ww 駄目なの?あれをそういう目で見てることが既に腐りきってるの?ww

*時間軸とストーリーの流れについて

タイムスリップものの宿命だと思うけど、時間軸がけっこうややこしい。

もちろん1回で理解できた人も大勢いると思うんですけど、私1回目見たとき頭がてんやわんやになって、理解が追いつかない箇所とか何個かありました。

2回目見てだいぶ解決したのと、教えてもらって「あぁなるほど!」ってなりました。

あのー、ハリポタのアズカバンの囚人、あれ3回くらい読んでようやく把握できた自分にはちょっとハードル高かったよ…!

でも時間軸が把握しきれてなくても勢いで楽しめるとことか、それを理解するために何回も観に行こう、って気にさせるのが、お話としてうまいことできてるなって思いました。

「実は攘夷時代に銀さんの身体にはウィルスが入ってたんだよ!」「実は魘魅の正体は未来の自分自身だったんだよ!」→「な、なんだってー!」

こういう流れはたぶん本誌の長篇とかでやったら正直バッシング受けるんじゃないかなって感じました。

だから、この映画のお話は本当に「映画向け」。エンターテイメント色の強いシナリオって捉えるのがいいのかなって思います。

だって敵は自分自身だった!とか攘夷時代にみんな駆け付けたよ!とかめっちゃ胸熱な展開じゃないですか…。

胸熱だけど連載ではやれないような内容、それを映画にして、アニメ銀魂の完結篇って銘打って、オールスター的にまとめたのが一言で「面白い!」って言える要因じゃないかなーと。

あと、時間軸のことについて。

うんうん頭ひねって考えたんですけど、結論的に、この映画の物語は単純に一つの世界の時間軸を行ったり来たりするのではなくて、複数の世界線をまたぐお話って考えた方が自然に解釈できるんじゃないかなって思いました。

シュタゲ見てて良かった…。

どういうことかというと、パラレルワールド的にいくつかの銀魂世界が並行してて、その世界線を時間軸含めて移動することを、「タイムスリップ」って言ってるんじゃないかなーと…。

ぱっと考えて、以下の4つの世界線が登場してるんじゃないかなと思います。

・江戸が荒廃する世界線

・ずっとスポットライトが当たってた銀時の世界線

・銀時が完璧にいなくなる世界線

・過去改変の世界線(ハッピーエンド)

図に表すとこんな感じです。エクセルとかできたらいいんだけどね…文字汚くてすみません…。

覚書

ここで重要なのは、「時間の流れは過去から未来への一定方向ではなく、輪になって繋がっている」ということです。

過去が未来に、未来が過去に影響し合うっていう感じで。

最初は世界は一つだったんだけど、タイムスリップが行われた時点で複数の「輪状の」パラレルワールドが生まれた。

最終的に4つ目の世界線で過去改変が起き、世界線は再び一つに収束した。

こんな流れで捉えると分かりやすいんじゃないかなーと思います。

それが如実に現れてるのが、銀さんが攘夷時代にタイムスリップして白夜叉を刺そうとするところ。

あそこのシーン、銀さんが白夜叉を刺し…た…?って思ったら、未来の新八と神楽の場面に切り替わるじゃないですか。そんで銀さんの記憶を完全に失っちゃった新八と神楽の前に、ボロボロになったたまが登場する。

それでまた場面が変わって、銀さんが白夜叉を刺した、と思ったら実は長谷川さんだった、っていうあそこの一連の流れなんですけど。

銀さんが白夜叉を刺そうとする、あの一瞬のうちに、複数の世界線の過去と未来が繋がり合ってる気がするんです。

銀さんが白夜叉を刺し殺したことにより、一旦は銀さんがどの世界線からも消える事態が起こった。けれどそのおかげで、「白夜叉が蠱毒に感染し江戸が滅ぶ」というシナリオから解放され、たまは未来の仲間たちに銀さんの記憶を届けることができた。

結果、未来の仲間たちが攘夷時代に送り込まれ、「銀さんが(実は長谷川さんな)白夜叉を刺し損ねる」っていう世界線に一瞬にして交差することができた。

「銀さんが白夜叉を殺した過去」が「仲間たちが白祖に侵されずに済む未来」に、「仲間たちが白祖に侵されずに済んだ未来」が「銀さんが白夜叉を殺してしまった過去」に互いに影響し合って、輪になって、あの最後の共闘シーンに繋がったんじゃないかな…って思います。

長谷川さんが「攘夷の陣営に酒をふるまってた」って言ってたのが、何気に過去改変の重要事項な気がして。

長谷川さんが陣営に現れて酒盛りしてたから、白夜叉の出立が遅れて、「銀さんが白夜叉と魘魅が対峙する前にタイムスリップできた」っていう新たな4つ目の世界線が生まれたんじゃないかなーと。

最初からたまが自力で銀さんを魘魅と白夜叉が対峙する前の世界に送り込めてたなら、銀さんが完璧に世界からいなくなる、なんてことはなかったわけだし。

でも、最後の戦闘シーンで「蠱毒に既に感染して耐性を持った銀さん」がいなきゃ魘魅に勝利することはできなかったわけで。

全部の世界の一つ一つの要素が絶対に必要で、それを全部クリアした上での、ほんとに奇跡みたいなエンディングじゃないかなと思うんです…。

メビウスの帯って、ねじれてるところはエネルギー密度が最大になって、逆に平坦なところはエネルギー密度は小さくなるらしいんですけど

この「運命がもっともねじれている箇所」がまさしく白夜叉が生きるか死ぬか(=坂田銀時という存在の有無)で、たまは未来の仲間たちに銀さんの存在を思い出させることによって、メビウスの帯に切れ目を入れ、世界を全く新しい一本の輪に変えた…って例えると分かりやすいかもしれない運転。

メビウスの帯に切れ目を入れて大きな輪にしたとき、その中には4つの小さなねじれが残ってるらしいんですけど、それこそが「坂田銀時という存在が消滅した世界で、みんなが銀さんのことを思い出せた奇跡」っていうことなんじゃないかな…。

現ディスのジャケット眺めてて気付いたんですけど、これって繋がってますよね…?

IMG_2689.jpg

新八と神楽ちゃんが攘夷の3人と繋がってて、更に包帯の輪っかがみんなに絡み付いてて…

時間は輪になってみんなに関係している、って比喩なのかなって思っちゃいました。

銀さんが蠱毒に感染して、江戸を自らの手で滅ぼしてしまった、っていう未来の姿はかなりショックだったんですけど…。辛すぎて…。

でもそれもハッピーエンドには不可欠な要素で、最終的に世界線は一つに収束して、銀さんの中に「魘魅銀時としての未来」を抱え込んだ、って考えると私がだいぶ救われます!

白夜叉と同じような感覚で。坂田銀時って人の中には、白夜叉としての過去、魘魅銀時としての未来が同じ重さで同時に存在している…って感覚なんですけど。

もちろん最後のEDからも察せられる通り、あの銀さんは魘魅銀時になることは有り得ない。有り得ないけど、有り得たかもしれない未来で、同時に「白夜叉であったかもしれない過去」も抱え込んでる。

…なんか自分で言ってて難しいなーって思うんですけど、要は「魘魅銀時」っていう萌え要素の可能性が1こ増えてより男に深みが増したぜ!ってことです。みんな魘魅銀時かこう。身体中に紋様とかまじマニアックなとこ突いてくるね公式あざっす!って感じだったから!

*戦闘シーンについて

銀さんと魘魅銀時の対決かっこよかった!…けど暗くてよく見えなかった…。

コントラスト強すぎぃ!!も、もっと明るくしてもええんやで…。

コンタクトからっからに乾くまで目かっぴらいてたんですけど、動きが…追えない…。

あそこのシーンはDVDになるまで待つしかないのかなー。紅桜でも似蔵と桟橋で斬り合うところ、あそこ暗すぎて劇場じゃよく見えなかったもん。

でもすごい動いてて、まるでジャンプ映画みたいだった。魘魅銀時がビルの床の穴に飛び込んで、銀さんがそれを追うんだけど、その穴が予想以上に深くて咄嗟の判断で横穴に着地するところ。ああいう派手さはないけどリアルで細かい描写はさすがって思いました。

階段落ちとかね!あそこ迫力あったなー。

ところで私魘魅銀時の正体、最初高杉かと思って…。

だって包帯だし、左目隠れてるし!で、包帯パラパラほどいてくとこで「あああぁぁこれ絶対高杉だぁぁぁ」って半ば自暴自棄になりながら見守ってたら白髪が出てきて、「おぼろ!!!!!!!?」とか今思えば訳の分からんこと考えて、そしたら銀さんで、なんかもう絶句で。

あのときの私の感情のジェットコースター加減やばかった…。

あそこの魘魅銀時の正体が判明するシーン、観客のみんなほんと絶句してました。どっかから「嘘…」って声聞こえたよww私聞いたよww

最後の攘夷時代でのシーンはまさしくオールスター!っていう感じで見ててスカッとしました!

絶対最後に現状ディストラクションかかるだろうな!って思ってたんですけど、現ディスのイントロが戦闘SEに馴染みすぎて、5秒くらい経ってから「あっ現ディスや!!」って気付きました…ww

近藤さんと新八、沖田と神楽、土方と銀さん。普段喧嘩ばっかなコンビが共闘してる姿はめっちゃ心にきました…。特に足引っ張り合わない沖神とか珍しすぎて…。

あと何気に東城さんの戦い方すごいかっこよかった。片手後ろにやったまま戦うやつ。

真選組が万事屋の3人を押し上げるとこ、思わずちょっと笑っちゃったんですけど、緊迫した戦闘シーンでああいう泥臭いことするのってほんと彼ららしいなって思いました。

神楽ちゃんが大股開いて着地するシーン、私女の子の女の子っぽくない動作ってすごい好きで…ww

キュアブラックっぽかった。

それで、あの、最後のあれ、最後の攘夷…!!!

もうね、ここまで終盤に来ちゃったら攘夷出ないと思ったよ。予告とか広告とかにだけ出しといて、攘夷好きのやつら釣ろうぜって、OPとEDにだけ出しときゃ満足するだろみたいな。いつもの公式の視聴率稼ぎかと思って9割諦めてたよ。

あぁ…満足ですよ…パッケージにいさえすれば満足ですよ…見えるエサだけで充分ですよ…大物の魚なんていりません…って思ってたのに。

思ってたのに。

魘魅がラスボス定番のメタモルフォーゼして、あぁぁあもう駄目だーー!!って思ったときさ…。

?「でやぁぁあ!!」

!!!?

ん?ん??今なんか聞こえたよ?私の耳がおかしくなかったら三木眞ボイスだったよ??ていうかこれ曇天斬りじゃね!!?えっえっえっ

攘iおうhcねいあふぉぱcj←こうなった

かかっかああ桂あああdっそそそそうとくうあdっが

メイン  ビジュアル!!!!!!!!!

銀さんと白夜叉が背中合わせになって刀構えてるあのシーンの鳥肌といったら!!!!

メインビジュアルってさ、メインビジュアルってこういうお話なんだよーっていう世界観を掴むためのものじゃん…。

だから全然気にしてなかったのに、まさか…まさかメインビジュアルの再現が本編に出てくるとか思わないじゃないですか!!!!

私…攘夷…好きなんです…(確認)

もう攘夷が助けにくるとかテンションが天元突破して…うううう…

お願いだからまだ映画見てない人には、このシーンと魘魅の正体は秘密にしといてあげて下さい…。主にこの2つの記憶を消して私はもう1度映画を見たい…。

*テーマについて

上の繋がりで。最後の共闘シーンで現ディスがかかってる中、桂が言ったセリフを聞いたとき、なんとなく「あぁ、この映画はこのセリフを言うための物語だったんだな」って感じました。

「銀時、お前は今まで色んなものを失ってきた。けれど失うことを恐れるな、未来は自分の手で切り開くもの」っていうセリフです。(なんか桂がいいこと言ってるってのに気を取られすぎて肝心のセリフがうろ覚えな私を許して下さい)

現ディスのサビで最高に盛り上がる中言われたあのセリフのせいで、もう顔ぐっちゃぐちゃになりました…。

それと、変わらないものもあるということ。

本編では何度も世界が改変されてますが、変わらない絆や、思いがあるということ。

特に銀さんという存在が完璧に消えてしまった世界で、いくらたまがいるとはいえ、みんなが銀さんのことを思い出すとは限らないわけだし。

けど、みんなは銀さんのことを思い出して、攘夷時代に助けに来てくれた。どれだけ世界や立場が変わっても、変わらないものも確かにあるんだということを映画で再確認させられました。

*主題歌について

現状ディストラクションについて。

初めて聞いたのは映画公開前だったんですけど、最初聞いたとき、正直「なんか納得いかない…」って思ったんです。

サムライハートサクラミツツキのときはちゃんと銀魂の長篇エピソードに寄り添ってくれたのに、なんか歌詞とか薄っぺらくない…?って思って。

今はお前とりあえずスパイエアーに100回謝ったあと栄広場で全裸で土下座してこい、って自分に言いたい。

映画を見て、改めて現ディス聞いたんです…。映画を見る前と全く違う印象を受けました。

そもそもパンフのスパイエアーへのインタビューを見たときに、あぁ、私の考えは間違ってたなって思いました。

藤田監督はスパイエアーに「スパイエアーらしいものを」って依頼したってとこ読んで。「銀魂らしいもの」ではなく、「スパイエアーらしいもの」。

そうやって聞くと、確かに今回の現ディス、スパイエアー全開だな!って思いました。(お前がスパイエアーの何を知ってんだよってのは置いといて)

映画を見たあとでじっくり聞いてみると、現状に「わめき散らし」たり、「自分が消えても何も変わらない」って半ば諦めたりして、それでも「通り過ぎた日に吠えて」、「夢中でぶつけたい」。なぜなら「いまといういまを生き」たいから。

…っていう一連のメッセージみたいなのがなんとなく見えてきて、それはスパイエアーっていうバンドが現状を打破していく過程だったり、銀魂の登場人物の生きざまだったり、この曲は決して「劇場版銀魂の主題歌」だけなんじゃなく、スパイエアーらしい、スパイエアーの曲でもあるんだ、って思ったんです。

あるときはスパイエアーの曲として、あるときは銀魂の曲として、そうやって何重もの輪郭を持った歌なんだなぁって今は感じます。

AメロとBメロの入りが違うとことか、なんか「世界の改変」を彷彿とさせたり

「うまく笑えない、愛されちゃいない。その方がいい、それくらいでいい」ってとこに、銀さんを始めとする銀魂のキャラたちの不器用な生き方を感じたり

サビの爽やかさが「アニメ銀魂完結」にぴったりだなぁって思ったり。

あと聞いててハッとなったんですけど、バクチダンサーの歌詞にも現ディスの歌詞にも「生きる」ってフレーズが入ってるんですね。

「生きるために生まれた」、「現状という今を生きるその為に」。

現ディスを作るに当たって、アニメ全部見直しましたって書いてあって、ひょえーってなったんですけど、そうやってスパイエアーがめっちゃ銀魂のこと考えて、この「生きる」ってフレーズが出てきて、それが劇場版第一弾のバクチダンサーのフレーズとかぶったんだとしたら…こんな嬉しくて奇跡みたいなことってないな、って思って…。

2つのバンドが「生きる」って言葉を銀魂に使った、銀魂からそういう印象を受けたんだなぁ、ってことがすごく興味深くてしみじみとしました。

なんというか、ずっと私が銀魂に対して思ってることなんですけど…

銀魂って圧倒的な「生」の物語だなぁって。

どんなに死者が美化されても、今を生きている人たちには絶対に敵わないんだよ、っていう。例えそれがどんなに無様でおもしろおかしい生き方でも。

過去に何があったっていーじゃん、今が楽しけりゃいいじゃん!っていう物凄く前向きな力をいつも銀魂からもらってて、銀魂に対して「生きる」ってフレーズは私の中でけっこうハッとするものがあったので。

現ディス聞いたときびっくりしました。

*疑問点

1こだけちょっとよく分からないところがあって、最後の攘夷4人が去ってくとこなんですけど。

銀さんと白夜叉が背中合わせになって魘魅を倒して、でも煙が晴れるとそこには白夜叉の姿はない。新八が「銀さん、今……」ってつぶやくけど、銀さんははぐらかす。でもそこには白夜叉の刀が残ってて…っていうところ。

あの白夜叉の刀が残ってたのは、「確かに白夜叉はここにいたんだよ」って強調だと思うんですけど、そのあと4人で帰ってく白夜叉の腰には刀が差さってるんですよ…。

こ、これはどういうこと?

①後で刀取りに戻ったんだよ説(白夜叉うっかり派)  

「やべー刀忘れちゃった!未来のあいつらがはけるまで待ってるわ!お前ら先に行ってて!」

②実は刀二本差してたんだよ説(備えあれば憂いなし派) 

「一本くらいあいつらへの餞別にくれてやるか」

③実は助けにきた攘夷4人は幻だったんだよ説(ファンタジー派) 

それでも刀は確かにそこに残ってて……みたいな千と千尋のノリ

④攘夷4人が助けにきたとこと最後の4人が去ってくとこはまた世界線が違うんだよ説(考察厨派) 

もうなにがなんだか

⑤ただのアニスタのミスだよ説(アニスタ愛しい派)

スケジュール押してたんだし勘弁してあげようよ

⑥解釈は人それぞれ説(丸投げ派)

頭がこんがらがったあなたに!

…って感じでいくつか挙げられるんですけど、個人的に…うーん、④かなぁ…って思ったり…。

つまり銀さんが魘魅を倒すことで、攘夷4人が助けに来たっていう事実は最終的に「白夜叉が蠱毒に感染しない世界線」へと収束するわけだから、4人が帰っていくシーンはまた微細な改変が加えられた全く新しい世界。

って思うんですけど、これで実は白夜叉刀2本差してたとかだったら笑える。すみませんもっかい見てくるときに確認してきます…。

*また3人と1匹が出会えるために

最後、銀さんが「未来でまた出会えるために、お前らの顔よく見せてみろ」って言って新八と神楽ちゃんと定春の顔引き寄せたとこ。あそこの銀さんの顔見ましたか…。

いたずらっ子みたいに笑ってて、あの瞬間、あの人は白夜叉でもなく魘魅でもなく、かっこいい銀さんでもなく、ただの万事屋銀ちゃんなんだな…って思いました。

それこそ万事屋の前でしか見せないような、そんな笑顔でした。

なんか、あの銀さんのセリフって観客の私たちにも向けられてる気がして…。

またあの3人と1匹が出会えるように、また動いてる彼らに会えるように、お前らちゃんと俺達の顔覚えとけよ!ってそう銀さんに言われてるような気持ちになって、もう涙が止まりませんでした。

エンドロールで不意打ちでPrayが流れて、今までのアニメがバックで流れて。

私は紅桜からはまったクチなんで、7年間っていう長さはどうしても実感できないんですけど、それでもやっぱり初めて銀魂のアニメを見たときのことを思い出しました。

紅桜を映画館で見て、銀さんに一目ぼれして、そのときは銀魂のアニメは休止してるときだったので、来年からアニメやるよ!ってなったとき、わー毎週見れるんだ!ってすごいドキドキしました。

初めて銀魂をテレビで見たときの感想は、「ほ、ほんとに銀魂って地上波でやってるんだ…」でした…ww

原作でもだいぶギリギリのネタをギリギリ吹っ飛ばして完璧アウトにしてDVDで修正したり、ギャグシーンとかで謎の本気見せてきたり、シリアス長篇になるとスロー再生が必要なくらいの枚数で戦闘シーンやってくれたり。

アニ銀の真面目なことには一生懸命、不真面目なことにはもっと一生懸命!って姿勢が本当に大好きでした。

ビジュアルブックに書いてあった中井さんのインタビューに、この映画をさして曰く「一生あなたの心に残る暇つぶし」だそうで。

的確すぎて笑っちゃいましたww ほんとその通りだと思います。

杉田さんの前夜祭での「銀魂は自分にとって、初めて<必要なほう>ではなく<欲しいもの>」って言葉だったり、空知の「ひねくれたおっさん達の最後の学園祭」って言葉に表れるように、銀魂は「その程度」でいいんだと思います。

あーなんかめっちゃはまってめっちゃ面白い漫画あったなー、みたいな、そんな感じのノリでいいんじゃないかなって。

でも、ずっとずっと忘れない馬鹿みたいなお話。

ほんとに上映の最後、「完」の文字が出て、その文字が消えるまでずーっと「どうせ続報!とかくるんだろ!」って思ってました。

完の文字が消えて、5秒経って、場内が明るくなって、あ、あれ、あれ?って思って…。

あれ?終わりなの?えっ、アニ銀終わりなの?って、混乱の方がでかくて、アニ銀が終わる悲しみの涙は1滴も流れませんでした。

今も同じです。あんなに完結篇だ完結篇だって言われてるけど、心のどこかで「また万事屋は帰って来るんだ」って思ってます。

藤田監督が「あとはお客さんが決めること」ってパンフで言ってますが、じゃあそんなの決まってるよ!!って感じです。また万事屋に会いたいに決まってるよ!!

私が3人と1匹の顔を忘れなければまたどっかで会える気がして、全然悲しい気持ちがないんです…映画見る前は絶対お通夜状態になりそうだな…って思ってたのに。

なんかすっごい爽やかな気分です。グッズ買えば公式もうかるんでしょ!何回でも観に行きゃ興行成績上がるんでしょ!!みたいなww

私がこんだけぎゃぎゃー騒いでるおかげで、何人か友達が「銀魂の映画見に行こうかなー」とかぼそっと言うんですけど、そのとき私は「銀さんちょうかっこよくて白夜叉まじ天使であと攘夷!!攘夷くっそかっこいいんだって!戦闘シーンもすんげぇ動くしシナリオもめっちゃ凝ってて以下略」って言いたいのをグッ…………………っておさえて、

「見て見て!すごい笑えるしいっぱい泣けるし、めっちゃ面白いよ!」って言ってます。だってそれ以外に簡潔な言葉が見つかんないんだもん!

次々と明らかになる公式の、コラボという名の財布にかかる魔の手。

映画関連イベントのせいで東京に大阪にかかった移動費。

ゲリラ豪雨の中ローソンを巡って東京中を歩いた疲労感。

映画第二弾発表の日から、今か今かと公開を待って、7/6の0時きっかり上映開始のあの1秒の瞬間まで、全部忘れません。

こんなに大好きな作品のアニメを見れて、映画を観れて本当に幸せです。

アニ銀に携わった全ての人へ、お疲れさまでした。ありがとうございました!!

映画めっちゃ面白かったです!!!!!!!!!!!!!